大玉送りの法則


2002年10月28日
小 原 茂 幸


運動会の競技種目、大玉送りをご存知でしょうか。
球技競技において最大のボールを扱う競技です。
4列から6列になって大玉を送り、速さを競う競技です。
この大玉送りを見ていて気がついたことがあります。
人類の歴史法則です。

大玉を前に送るには、みんなのチームワークが必要です。
参加者一人一人が息を合わせて、
タイミング良く手を動かさなければなりません。
息が合わないと、大玉は前に進まなかったり、
そのまま地面に落ちてしまったりします。
場合によれば列から離れて外に転がって行ってしまう事もあります。
勝敗は大玉をより早く前に進める事によって決まります。

大玉はゆっくり進むときもあれば、
弾むようにして一気に進むときがあります。
歴史は中世のようにゆっくり進ときもあれば、
産業革命の時代のように大きく変化するときもあります。

大玉を送るそれぞれの手が効率良く玉を送り、
大躍進するときがあり、
逆にみんながさかんに手を出すのにタイミングが合わず、
大玉は前に進まない事があります。
名も無い人達が結集して時代を大きく変えるときがあります。
逆にめぼしい人材が見つからない時代があり、
群雄は割拠するのに、世がなかなか定まらない時代があります。

時として、一人の片手がタイミング良く働いて、
大玉を数メートルも前進させることがあります。
多くの人達の手が大玉に触れることが無いままに進こともあります。
時代は時に一個人が大活躍する時があります。
ナポレオンとか豊臣秀吉とか、英雄と呼ばれる人達の登場です。

優秀な運動神経を持った人達が力を合わせて大きく玉を動かす事があれば、
能力があっても、ボールに触れることすらできない人もいます。
ルネッサンスのように天才がたくさん活躍する時代があれば、
天分を持って生まれてきても、活躍できない人もいます。

大玉は右や左に落とさないようにしなければなりません。
大玉が右に落ちようとすれば右側の人達が活躍します。
大玉が左に落ちようとすれば左側の人達が活躍します。
歴史には反動があります。
右に行きすぎると左に戻そうとする動きが生じます。
左に行きすぎると右に戻そうとする動きが発生します。
これは大玉送りにとって大切な事です。

時として大玉の動きは鈍くなったり、そのまま地面に落ちたりします。
その時のメンバーの意識が合わず、ちぐはぐだったり、
流れに逆行するような動きをする人が居た場合です。
時代は暗黒政治であったり恐怖政治だったり、
ときによっては戦争だったりします。

大玉は私達の夢であり理想です。
大玉は前に進めなければなりません。
間違っても逆に戻してはならないのです。

大玉送りの法則
大玉は前に進めなければならない。
みんなの息が合わねばなりません。
右側の人も、左側の人も重要です。
大玉を担う人達のレベルによって、その進み具合は決定します。

大玉送りの中に、人類の歴史法則が存在します。











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